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歯磨きは1日何回するべき?適切な回数、時間・タイミングを教えます!

 

歯磨きは1日何回するべき?適切な回数、時間・タイミングを教えます!

 

歯磨きは1日何回すれば十分なのか、どれくらいの時間をかければいいのか、どのタイミングですると効果的なのか、迷っている人も多いでしょう。ここではそんな歯磨きの適切な回数や時間、タイミングについてわかりやすく解説します。

 

適切な歯磨きの回数

 

適切な歯磨きの回数

 

理想は毎食後

 

歯磨きは、毎食後行うのが理想です。朝・昼・晩の食事だけでなく、3時のおやつやちょっとした間食など、何かしら口に含んだあとには歯磨きするようにしましょう。なぜなら、食べ物や飲み物を口に含んだ時点で、お口の中は汚れてしまうからです。それに加えて、起床直後と就寝前にも歯磨きをすれば、口内環境を抜群に衛生的にできます。

 

◎お菓子をつまむだけでも虫歯リスクは発生する

勉強や仕事の最中に小さなお菓子をひとつだけ口にしても、口内細菌の活動は活発化します。虫歯菌が元気になって、歯を溶かす酸をつうり始めるのです。それは糖分が含まれている飲み物も例外ではありません。

 

もちろん、私たちの唾液にはお口の中を洗う作用、細菌の活動を抑える作用がありますが、決して万能ではないのです。ただ、お菓子や軽食を口にする度に歯磨きするのは現実的ではありませんよね。そこでおすすめしたいのが「うがい」です。

 

◎「うがい」は、立派な虫歯予防になる!

うがいは、お口の中に残った食べカスを洗い流すだけでなく、食品によって酸性に傾いたpHを中性に戻す働きがあります。口内環境が中性付近まで戻ることで、歯が酸によって溶かされる脱灰(だっかい)現象が抑制され、虫歯予防にもなります。殺菌作用のあるマウスウォッシュを使ってうがいをするとなお良いでしょう。

 

朝と夜の2回は必須

 

昼間は学校や職場で過ごしている人が多く、3度の食事のたびに歯磨きするのは難しいかもしれません。そうしたケースでは、少なくとも朝と夜の2回は必ず歯磨きするようにしてください。

 

朝は、すぐに昼食を食べるので歯磨きを省略し、夜だけ歯磨きをするという人もいるかもしれませんが、それでは不十分と言わざるを得ません。朝、家を出る前にきちんと歯磨きをすることで、虫歯の予防効果は大きく上昇します。

 

歯磨きの時間について

 

歯磨きの時間について

 

最低でも3分は必要

 

歯磨きの時間については、あまり意識してこなかった人のほうが多いかもしれません。「上下の歯全体をなんとなく磨けたら終わり」という人が意外に多くいらっしゃいます。そのため1回あたりの歯磨きを1分程度で終わらせる人も珍しくありません。歯ブラシを横に大きく動かすブラッシング法であれば1分程度で終わりますが、それでは必ずと言って良いほど磨き残しが生じます

 

そもそも1分間のブラッシングで歯列全体の汚れをきちんと落とすことは不可能なので、最低でも3分は行うようにしてください。もちろん、歯磨きの仕方がとても重要で、正しいブラッシング法が身に付いているかどうかが歯磨きの効果に大きくかかわってくるのですが、歯磨きの時間を1分から3分に増やすだけでも、それなりの効果が得られます

 

1日1回は5~10分程度かけてしっかり磨く

 

歯磨きは本来、1歯1歯ていねいにブラッシングする必要があります。時間の目安としては1歯あたり20秒で、永久歯は全部で28本あるため合計10分程度を要します。それだけの時間を使って、初めて歯垢がゼロの状態をつくれるのだとお考えください。

 

ただ、歯並びが良かったり、効率良くブラッシングできるようになったりすれば5分程度で終わります。そうしたていねいな歯磨きを1日1回は実施するようにしましょう。

 

歯磨きのタイミングはいつがベスト?

 

食後すぐに磨くのは良くない?

 

皆さんは食後、どのようなタイミングで歯磨きをしていますか?食事をした直後にブラッシングしたほうがいいと言う専門家もいれば、食後すぐに歯磨きをしてはいけないと言う専門家もおり、この点は専門家によっても意見が分かれるところのようです。ちなみに、食後すぐに歯磨きをしてはいけないと主張する専門家は、以下の理由からそのように言っています。

 

◎食後すぐに歯磨きをしてはいけないのは、食事した直後はお口の中が酸性になっているから

食後は食べ物や飲み物の影響によって、口内のpHが酸性に傾いています。その状況で歯磨きをすると、歯にダメージが及びやすくなることから、食事をした直後は歯磨きを控えたほうが良いそうです。食事から30分も経過すれば唾液による中和作用によって口内のpHは中性付近まで戻るので、食事から30分よりあとに歯磨きすれば良いとのことです。

 

起床直後と就寝直前のタイミングも重要

 

歯磨きのタイミングとして、ぜひとも意識していただきたいのが起床直後と就寝直前の2回です。これは虫歯や歯周病を予防する上で最も重要な歯磨きのタイミングです。理想の食後の3回に、起床直後と就寝直前の2回を加えれば、さらに理想的です。

 

◎起床直後はお口の中が細菌だらけ?

睡眠中は、唾液腺の活動が低くなることから、唾液の分泌量が減少します。唾液は自浄作用、殺菌作用、抗菌作用を担っている物質であり、その量が減少すると口内細菌が元気になります。そのため、朝、目覚めたばかりのときは、お口がとても不潔な状態になっています。虫歯菌や歯周病菌、真菌などが繁殖して、口臭も強くなっているのが起床直後であり、その状態はできるだけ早く改善した方が良いといえます。

 

ですから、起床直後には軽くでも良いので歯磨きやうがいをするといいでしょう。その状態のまま朝食を摂ったり、出かけたりすると、虫歯や歯周病のリスクが大きく上昇します。

 

◎就寝直前に歯磨きをして細菌の数を極力減らす

起床直後と同じくらい重要なのが、就寝直前の歯磨きです。眠りに入ると唾液の量が減り、細菌の活動が活発化します。その活動を最小限に抑えるためにも、就寝直前に歯磨き・うがいをして細菌の数を極力減らしておくことが大切です。

 

歯磨きで血が出たらどうすればいい?

 

ここまで、歯磨きの理想的な回数やタイミング、時間について解説してきましたが、「そこまですると、やりすぎなのでは?」と不安を感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

とりわけ歯磨きで血が出る場合は、ブラッシングのやりすぎが原因なのではないかと考えて、歯磨きの時間や回数をできるだけ減らそうとしがちですが、それは必ずしも正しとは言えません。

 

なぜなら、ブラッシングで出血する主な原因は「歯周病」だからです。歯磨きのやりすぎで血が出ることは、滅多にありません。歯周病による歯茎からの出血が怖くて歯磨きの回数や時間を減らすと、その症状はさらに悪化してしまうので注意しましょう。磨き残しが多くなれば、歯周病菌がどんどん繁殖していってしまいます。ですから、歯磨きで血が出る場合は、まずは歯科医院を受診して、その原因を突き止めてください。そのうえで、最善といえるブラッシング法を実践していきましょう。

 

まとめ

歯磨きには、適切な回数、かける時間やタイミングがあります。虫歯・歯周病予防を徹底するのであれば、今回ご紹介した内容を参考にして、歯磨きをしてください。

 

すべてを一度に実践するのは難しいので、やれることを一つひとつ増やしてくだけでも大きな前進といえます。歯科検診では歯磨きのプロフェッショナルである歯科衛生士がブラッシング指導を行ってくれますので、歯科医院で定期的に受けると、歯磨きについて理解が深まり、正しい歯磨きを身につけやすくなるでしょう。

医療法人社団ハーツデンタルクリニック 院長(歯科医師、歯学博士)監修
永橋克史
監修者 歯科医師 永橋克史
ハーツデンタルクリニック西白井駅前の院長。城西歯科大学(現 明海大学)卒業。仕事でうれしい時は思うような治療ができ、患者様に喜ばれ、お礼を言われたとき。
ハーツデンタルクリニック西白井駅前
高田耕司
監修者 歯学博士 高田耕司
日本歯科麻酔学会認定医、歯学博士。麻酔での無痛治療を得意としている。
ハーツデンタルクリニック八千代中央駅前
加瀬武士
監修者 歯学博士 加瀬武士
ハーツデンタルクリニック谷塚駅前の院長。日本大学歯学部歯学科卒業。補綴学を専門分野としている。
ハーツデンタルクリニック谷塚駅前


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