10代・20代くらいの若い人だと、おじいちゃんやおばあちゃんに「最近の若い子は歯が弱くなったから、硬い物を食べられないんでしょう?」と、言われてしまいがちではありませんか?実際にはそんなことはないのですが、食文化が変わり、やわらかく甘い洋風のお菓子を口にすることが増えたことから、そういったイメージがついてしまったのかもしれません。(逆に年配の方は、硬いおせんべいをバリッと食べられる、強い歯を持っているイメージですよね?)
噛む力の強い・弱いは明確にはかれるものではありませんが、健康な歯茎・健康な歯を持ち、硬い物でも難なく食べられることは、人間の食生活において、極めて重要です。なぜなら、しっかりと物を噛む力があることは、噛みあわせをズラさず歯並びをキレイに保つことにつながり、歯並びをキレイに保つことは、虫歯・歯周病のリスクの低下につながるからです。この記事では、噛む力を鍛えるためのちょっと意外な方法を紹介したいと思います!
硬いリンゴをバリバリ丸かじり!?で噛む力が鍛えられる
日本国内ではあまり見かけませんが、海外ではお弁当のデザートに、リンゴをまるごと持っていく人もいます。日本でもデザートとしてリンゴを持っていくことは多いですが、基本的には、ひと口大にカットしてタッパー等に入れて持っていきますよね。ところが海外では、リンゴをゴロンと丸ごと持っていき、そのまま食べる……。
何だか漫画や映画の登場人物みたいですが、それほど珍しいことではないのです。実はこのリンゴの丸かじり、歯の力(噛む力)を鍛えることに効果的なのです。皮つきのリンゴをしっかり噛んで食べることにより、噛むための顎の筋肉が発達していきます。大人はもちろん、成長期の子どもにもオススメなのです。
食べにくい人参(ニンジン)はスティック形状で食べることがオススメ
同じような硬さの食べ物だと、人参(ニンジン)をかじることも効果的。人参も、リンゴと同様そのまま丸かじりしてOKなのですが、リンゴを丸かじりすることに比べて、人参を丸かじりすることはハードルが高いですよね。さすがに懐から人参を1本取り出して、バリバリ食べだすところを想像すると、ちょっとワイルドすぎるかもしれません……!
ですので、人参は細長いスティック形状にして、サラダとして食べることがオススメです。歯ごたえが十分にあるので、リンゴと同様、噛む力を鍛えることができます。
リンゴなど硬い食べ物をしっかり噛んで顎を鍛えるメリット
リンゴや人参など、硬い食べ物をしっかりよく噛んで食べることには、様々なメリットがあります。まずは、ここまで述べてきたように、噛む力を鍛えられることや、噛み合わせのズレを防げることです。顎を鍛えた時にメリットがあるというよりは、物を噛むという行為に意味があり、硬いものを噛むことで唾液の分泌が促され、下記3つのメリットを得られます。
- ドライマウスを抑えられる
- 虫歯や歯周病を抑えられる
- 口臭などを抑える
特にリンゴは、かじって歯の表面をこすっていく時、歯の表面をキレイにしながら、プラークの付着を抑えてくれるという効果もあるので、まさにいいことづくめと言ってもいいでしょう。ぜひ、歯ごたえのある皮ごと、ガブッと丸かじりに挑戦してみてはいかがでしょうか!?
もちろん、歯が痛かったり、口の中に異常があるときは控えてくださいね。
以上、歯(噛む力)を鍛える意外な方法についてのお話でした。リンゴや人参に限らず、食べ物はよく噛んで、そして食べた後はしっかりとオーラルケアをして、いくつになっても”強く健康な歯”を目指しましょう!

ハーツデンタルクリニック西白井駅前の院長。城西歯科大学(現 明海大学)卒業。仕事でうれしい時は思うような治療ができ、患者様に喜ばれ、お礼を言われたとき。
ハーツデンタルクリニック西白井駅前


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